民族の誇りを取り戻すのに必死な可哀想な人々へ

自衛隊のお偉いさんや、産経新聞の皆様や、そこに登場する正論文化人の皆様は、民族の誇りを取り戻すのに必死らしい。
あまりの必死さに、脱帽するあまりである。

私たちは日本人として我が国の歴史について誇りを持たなければなら ない

「私たちは輝かしい日本の歴史を取り戻さなければならない。歴史を抹殺された国家は衰退の一途をたどるのみである」

 一気に読み込んでいって、最後の文章にうなった。ここまで書いて更迭されるのであれば、それでいいではないか。こころある人の多くは、ひそかに拍手を送っているはずだ。

私なぞ、生まれ育った日本を愛することに、それほどの労力を必要とせず、小学校の頃から日教組の分会長の教えを受け、日本国憲法の格調高さに国を愛することを深めながら、今日に至っているので、苦労しながら国を愛そうと努めていらっしゃる方々には頭が下がるばかりである。

そもそも、過去に日本が成した愚行について指摘されると正気でいられないあたりが、国を愛する心の欠如を表していて嘆かわしくもあるが、そんななか、なんとか国を愛したいとあがく姿にも頭が下がる。
そんな中、過去の愚行を直視しながらも国を愛し続けることの出来る人を目の当たりにしたときに、ついつい羨ましさのあまり、「反日だ」「自虐史観だ」というような憎まれ口を叩いてしまう姿には、あまりに痛々しくて正視に耐えないこともある。

欠けているところを正視しながら愛すことは、子供には難しいのは分かるが、その一歩を越えてこそ大人になれるのにと、年齢の上ではかなり上なはずの某自称愛国ながらむしろ国を愛しきれない新聞社の記者には言ってあげたい。

そんなにじたばたしなくても、みんな日本は大好きですよ。
特に、あなた達に反日と言われる日本人は、あなた達より自信を持って日本を愛しています。

いいかげん、あなた達も、もうちょっと日本を信じてあげませんか?

追記:2008年11月2日
表題が内容に合致しないという指摘をいただきました。
http://b.hatena.ne.jp/imo758/20081102#bookmark-10651255
確かにおっしゃる通り、「取り戻す」ではなく、「水増しする」「取り繕う」「確立する」あたりの方が相応しいですね。
更に、この書き方では、該当するような人たちが素直に読んでくれるとも思えません。精々、ちょっとした皮肉にしかなっていません。
伝える目的で書くならもう少し書きようがあるはずですが、夜中に勢いで書いたこの文章自体はこのままにしておきます。
いずれ、工夫して書くエネルギーがある時があれば、別途書いてみるかもしれませんが。